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ボンバージャケット

別世界。荒々しい広大な空間。自分が持っているもの以外には頼るものがなく、誰かが決めたルールとは無縁でいなければならない場所。マカロニウエスタンやクリント・イーストウッドの西部劇映画で完璧に描かれた、西部開拓時代の人生。これが、1984年3月にパリのチュイルリー公園で開催された、1984/85年秋冬コレクション「Clint Eastwood」ファッションショーのテーマでした。

ボンバージャケット

「時には、自分のアイディアを架空の世界に移動させて、素敵な服を来た人たちをその世界の住人にしなければならない」

と、当時ヴィヴィアンは言っていました。

Clint Eastwood ボンバージャケットが初登場したのはこのショーです。

ヴィヴィアンが当時、さまざまな裁断方法に興味を示していたことがわかります。このジャケットには、どこにも曲線がありません(ウエストポケット以外は)。普通、標準的な裁断方法なら、身体に合うように袖山や襟ぐりが曲線になっていますが、エスニックカットと呼ばれる裁断方法では、「マチ」と呼ばれる端切れを入れることで同じ効果を出すのです。このボンバージャケットの襟ぐりは、後ろ側の襟のすぐ下に三角形のマチを入れて曲線にしています。脇の下の部分には、肩のつなぎ目で袖にボリュームを出すためにひし形のマチが入れてあります。

ジャケットのプロポーションは、肩が大きくてヒーロー的なルックとなっています。ポケットの配置もさらにヒーロー的に見せています(ボンバージャケットには肩に4つ、ウエストに2つの合計6つのポケットが付いています)。太いリブ編みウールニットで仕上げたデザイナージャケット。ウエストと腰回りに幅40cmのハイバンドをあしらっています。袖の肘下から手首まで、そして襟にもリブ編みニットが使われています。

「Clint Eastwood」コレクションのもうひとつのテーマは、その頃ヴィヴィアンが訪れた東京から着想を得たものでした。以前の「Hypnos」コレクションが森英恵の「ベスト・オブ・ファイブ」グローバルファッション賞を受賞したのです。東京でヴィヴィアンは巨大なネオンの広告を見て、このショーのプリントにはそのイメージと、ギリシャのポルノ的なイメージ、そして「Hypnos」コレクションのハンドプリントが反映されています。

1984年に初登場したボンバージャケットは、2002/03年秋冬GOLD LABELコレクション「Anglophilia」でカムバックしました(このショーではフェイクファーの裏地が加えられた)。以来、レディースのGOLD LABELコレクションと、メンズウェアの「MAN」コレクションの定番となっていますこのボンバージャケットは、「MAN」2003年春夏、2004年春夏、2010/11年秋冬、2012/13年秋冬の各コレクションのほか、GOLD LABELコレクションの、2003年春夏「Street Theatre」、2003/04年秋冬「Le Flou Taille」、2006/07年秋冬「Innocent」、2010年春夏「Get a Life」のショーにも登場しました。

新作ボンバージャケットはワールズ・エンド店のみ限定販売です。2種類のスタイルで展開。ダメージ加工のユニオンジャックプリントにパープル&ライラックのリブ編み 小売価格£740、ネイビー/レッドのウールチェックにブルー/グレーのリブ編み 小売価格£720。

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